子どもたちがインターネットを通じ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使って友達や、場合によっては顔も知らない人たちとの交流をしていることはもはや止めることのできない世界の流れです。
有名なソーシャルメディアはたくさんありますが、それでは今主流のメディアはいったい何なのか、これからどのようになっていくのか、子どもたちはどのようにメディアを使っているのか、気になるところですよね。
総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2016年8月発表)の調査結果報告書によると、国内のSNSの利用率は以下の通りです。
- LINE … 60.6%
- Facebook … 32.5%
- Twitter … 26.5%
- Instagram … 14.3%
- YouTube … 66.7%
圧倒的に利用されているYouTubeですが、YouTubeは動画サイトですので何かを「書き込む、投稿する」といったユーザーが参加するという点においてはアクティブになりづらく、「書き込む・投稿する」と回答した人だけの(アクティブな人の)利用率になると一気に2.3%にまで下がります。
今回は、上記調査上に上がったYouTube以外のソーシャルメディアについて動向を調べてみました。
Line(ライン)
Lineとは、無料で通話やメールが出来るアプリのことです。
韓国のIT企業ネイバーの100%子会社、ネイバー社の日本法人が開発し、2011年6月に公開されました。
スマートフォンで使う人がほとんどですが、パソコンからも使うことができます。
個性的なスタンプによるコミュニケーションができるところが魅力で、たくさんの写真のやり取りも簡単にできることから幅広い年代で使われています。
- 世界でのユーザー数:2017年現在2億1,700万人以上
- 日本国内でのユーザー数:2017年現在6,600万人以上
- メインユーザー:10代~40代男女
現在の動向
2011年の公開以来、破竹の勢いでユーザー数を伸ばしているLINE。
これまでLINEといえば、1対1のコミュニケーションがメインでしたが、2016年は「タイムライン」の機能が充実。
- タイムラインで運用型広告が開始
- いいね!した記事が友だちに通知される機能
- 動画・gif対応
- ハッシュタグ対応
などが追加され、どんどん機能面がブラッシュアップされています。
LINEは、純粋なユーザ数でいえば他のソーシャルメディアに後れを取っているように見えますが、MAU(適切な利用者数を示す値)6,400万人と他を圧倒する規模感を有しています。
(Twitter4,000万人、Facebook2,600万人)
私自身も最近ではLINEを一番利用しています。
Facebook(フェイスブック)
2004年にマーク・ザッカーバーグと、ハーバード大学の同級生だったエドゥアルド・サベリンにより創業されました。
当初、会員はハーバード大学のドメインのメールアドレスを持つ学生に限定されていましたが、徐々に範囲を広げ、現在はユーザー登録時に13歳以上であることを宣言すれば誰でも会員になれます。
基本的に実名登録で、Facebookの規定に沿わない使い方をすると強制的に使用不可能となります。
- 世界でのユーザー数:2016年6月現在17億1,000万人
- 日本国内でのユーザー数:2016年12月現在2,700万人
- メインユーザー:20代~40代男女
現在の動向
Facebookの業績自体は良いようですが、2016年からはユーザー離れが顕著になってきていることが報じられています。
マーケティング企業のMavrckによれば、ユーザーによる投稿数が2015年に比べて2016年は29.49%減少したそうです。
フェイスブックは「退会者は増加していない」と述べていますが、ユーザーらの利用法や目的が以前から大きく変化しているようです。
フェイスブックの特徴として実名登録が挙げられますが、それにより「リア充(リアル(現実)の生活が充実している人)自慢」の場となり、ユーザーが疲れてしまった、就職活動の際に人事が学生のフェイスブックを参考にすることなどが増え、若者から敬遠されるようになった、など様々なことが言われています。
実際、特に若者のフェイスブック離れは顕著で、「Facebookはおじさんとおばさんのツール」という感覚があるのだとか…。
私も二人目の子どもが生まれてからは子育てが生活の中心となってしまい、私のFacebookの友人は仕事が充実している人がとても多いので「私の子育て日記など誰も見たくないだろう…」と思いほとんど更新しなくなってしまいました。
最近では、Facebookなどを中心に「リア充アピール代行」をしてくれる会社まで出てきており、凄い時代だなあ、と思ったりします。
因みにアメリカでのメインユーザーは20代の若者です。
Twitter(ツイッター)
140字以内の短文のみに対応するブログの一つで、「小鳥のさえずり・おしゃべり」の意味からTwitterと名付けられました。
ツイッター上にコメントすることを「ツイート」と呼びます。
アメリカのTwitter社により2006年7月にサービスが開始されました。
- 世界でのユーザー数:2017年1月現在3億1,000万人
- 日本国内でのユーザー数:2016年9月現在4,000万人
- メインユーザー:10代~30代男女
現在の動向
ツイッターは世界的には苦戦が伝えられているものの、日本では多種多様な使い方をされており、もはや定番のツールとして定着している感があります。
過去にはジブリ映画『天空の城ラピュタ』のテレビ放映に合わせて「バルス」とツイートすることが流行したり、災害時に助けを求めるツイートが瞬く間に拡散されより速い救助の助けとなったりしています。
ただツイッターは全体的に流れが速く、次々と面白いつぶやきをして素早く拡散されるのを狙うため、Facebook同様、最初は楽しんでいてもそのスピード感についていくのに疲れてしまったり、もっと長く、掘り下げた文章を読みたいという欲求にかられたりするため使わなくなるという人も多いようです。
現在では次々と改革をが進められており、140文字の投稿制限を1万字まで拡大する方針や、タイムラインの表示方式の変更などが報じられています。
私個人的には、アカウントを作ったのは割と早かったのですが、短い文章を「つぶやく」ということと、次々と流れる短いつぶやきを読むという行動が性に合わず、ほとんど使っていません。
Instagram (インスタグラム)
スマートフォンのカメラアプリで撮影した写真を、その場で加工しアップできるSNSです。
もともとBurbnという写真共有アプリをブラッシュアップさせて登場したインスタグラム、2010年10月にアップルのApp Storeに登場した後はあっという間に人気アプリとなり、2012年4月にはFacebookが買収しました。
複数のフィルターが標準で入っており、スマートフォンで撮影した画像をトイカメラで撮影したような味のある写真やモノクロの写真に加工することができ、おしゃれな雰囲気に仕上げている人が多いのが特徴です。
Twitterのようにフォローした人の写真がタイムラインに流れて来て、そういった写真には「いいね!」やコメントを付けることができます。
文章よりも写真がメインとなる点がTwitterとは異なります。
- 世界でのユーザー数:2016年6月現在5億人以上
- 日本国内でのユーザー数:2016年4月現在1,200万人
- メインユーザー:20代~30代特に女性
現在の動向
2016年5月のロゴ変更を皮切りにインスタグラムは大きく変わりました。
8月には24時間で投稿が消える「ストーリーズ」機能をリリースし、すでに1日1億人が利用する人気の機能となり、その後も「ストーリーズ」機能にライブ機能を追加するなど、機能の拡充が行われています。
より気軽にさまざまな形で写真をアップできるようになっています。
お洒落な芸能人や有名人などアンテナ感度の高い人たちに人気で、若者たちは自分のファッションコーディネートを美しく加工した写真にしてアップするなどしてしてネット上で有名人になる人も出ています。
私も、スマホで撮影した写真がフィルター機能により簡単にクオリティの高い写真に加工できるのが楽しくてよく子供の写真などをアップしています。
この記事へのコメントはありません。