今子育て中の方の多くが、「インターネットの発展とともに人生を歩んできた」方たちだと思います。
私自身も大学生の頃からインターネットを使うようになり、当時はスマホなんてものはなくガラケーのみ、インターネット回線は電話回線を利用したダイアルアップ接続で読み込み速度は物凄く遅く、そのくせ使い放題ではなかったのでうっかり長時間使ってしまうと月に数万円もかかってしまうような代物でした。
サイトの作りも今とは比べ物にならないくらい貧相なもので、ここ20年のITの発展は本当にすさまじく、まさに「産業革命」ならぬ「IT革命」が起きている真っ只中と言っても過言ではないでしょう。
まだまだこの世界は変化していくことが予想されますが、赤ちゃんの時からインターネットとともに成長する今の子供たちと私たち世代のインターネットに対する感覚は全然違うものであるということは想像に難くありません。
私は「仕事」としておよそ20年、インターネットに関わってきました。
ですのでインターネットの利便性、可能性について熟知しているし、その一方で軽い気持ちで登録したサイトから手痛いしっぺ返しを食らって傷ついたり、インターネットビジネスでお金を稼ごうと思って「これって詐欺じゃないかな?」と思うような教材に大金を支払って大失敗をしたり、逆にインターネトビジネスの教材を売る側で様々な体験もしてきました。
そんな中で今の一番の心配事は「子どもとインターネットのかかわり方」です。
私の長男は現在7歳。
既にインターネットを使って色々なことができるようになっています。
これから先、子供がインターネットと関わらずに人生を歩んでいくことは、ほぼ不可能でしょう。
だからこそ、取り返しのつかない大失敗をすることのないよう導くことが親の責任だと思っています。
インターネット時代、保護者に求められるスキル
子どもを持つ親が「インターネットは苦手。パソコンとかよくわからない」というのではいけないと思っています。
たとえば子どもが初めて自転車に乗るとき、親は技術的なことと同時に交通ルールについても教えなくてはいけません。
それと一緒です。
従って保護者に求められる一定のスキルも存在します。
それは大きく分けて2点です。
1.モラル・コミュニケーション能力
子どもたちにとって携帯やスマホは通話のための端末ではなく、友だちとの連絡手段です。
メール等もありますが、現在ではFacebookやLINEなどに代表されるようなSNSを使ったやり取りが主流です。
それらの全ては直接会って話す時と違って相手の顔も見えず、身振り手振りも見えません。
従って文章の書き方によっては相手に大きな誤解を与え、トラブルとなることも珍しくありません。
会って話していれば笑い話や冗談で済む言葉でもインターネット上で使ってはいけない言葉や言い方というものが存在します。
時には失敗しながらも親が子供のパソコンや携帯の使用状況を一緒に確認し、導いていくことが重要です。
また注意しなければならないのが写真やインターネット上の画像の扱いです。
写真は個人サイトやFacebookなどの個人的なページにアップしただけのつもりでも全世界に公開されてしまう非常に危険なものです。
またすべての写真や画像には著作権というものがあり、転用が許可されているもの以外は個人でも勝手にダウンロードして自分のサイトなどに転用することは絶対にしてはいけません。
2.知識・スキル
知識・スキルとはいっても特別に難しいことを指しているわけではありません。
子どもが使いがちなSNSやゲーム、コミュニケーションサイトに潜む危険性や子どもの利用実態を把握するという、大人が社会人として最低限知っておくべきことを知っておくということです。
そしてそれを正しく子供に継承していく必要があります。
たとえばパソコンやスマートフォンのセキュリティ対策、アプリのインストール時には信頼性の確認をする、アプリが取得や収集する情報の妥当性についてきちんと考えることなどです。
インターネット上では子どもが危険な行動をしようとしたときに「それは危ないよ!」と教えてくれる存在がいません。
自分の身は自分で守らなくてはならないのです。
私たち大人は危険だと思えば避けて通ることも可能ですが、子供たちはそうはいきません。
子どもたちを危険から守るためには私たち大人が変わらなくてはならないのです。
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