「スマホ育児」…インターネット利用の保護者に求められるもの

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「スマホ育児」…未就学児にスマホを使わせるのって、アリ?

今、「スマホ育児」という言葉が未就学児を養育する保護者の間で話題になっています。

「スマホ育児」とは「育児の中で、幼い子どもにスマートフォンを渡して使わせる」ことを言います。

「スマ放置」とも呼ばれ議論の的になっていますので、耳にしたこともある保護者の方も多いのではないでしょうか。

私にも上は7歳、下は1歳の子供がいますので、かなり身に覚えがあります(汗)。

スマートフォンやテレビを見せている間は子供から手が離れるので非常にありがたい存在でもあるのですが、やはり「見せすぎ」は良くないのでは、と本能的に頭の片隅に常にあります。

きっとそういうママたちは多いのではないかと思うのですが、では具体的に、未就学児(小学校入学前の子ども)にはどれくらいの時間スマートフォンを与えることで、どのような影響があるのでしょうか?

未就学児のインターネット利用はどれくらい?

NHKの調査によると、未就学児にスマホを使わせたことがある、と答えた母親は80%にのぼりました。

そもそもスマートフォンを持っていないママも相当数いると思いますので、おそらくスマートフォンを持っているママのほとんどが子供に使わせた経験があるということではないでしょうか?

かく言う私もしょっちゅう使わせています。

とはいえ暇さえあれば見せているというわけではなく、電車の中で泣きやまない時など、周囲に迷惑にならないようにと考え使うケースが多いということです。

では、各年齢で使わせている時間は異なるのでしょうか?

「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」によれば、年齢別のスマホ利用率は以下のようになっています。

  • 0歳 … 21.8%
  • 1歳 … 41.8%
  • 2歳 … 56.0%
  • 3歳 … 60.3%
  • 4歳 … 62.5%
  • 5歳 … 62.5%
  • 6歳 … 74.2%

この調査は2016年度のものですが、この1年前と比べて10~20ポイント上昇しているそうなので、現在ではもっと利用率が上がっていることが予想されます

使わせている頻度ですが、

  • 毎日必ず … 19.9%
  • ほぼ毎日 … 30.7%

ということで、スマホなどの情報通信機器が未就学児の日常生活に深く浸透していることが分かりますね。

未就学児のインターネット利用が視力に与える影響

国立成育医療研究センター、小児眼科の仁科幸子医師によれば、子どもにスマ-トフォンを使わせることで目にどのような影響があるのか、実はまだ科学的には分かっていないということです。

インターネット機器は使われるようになってからまだ歴史も浅く、データも出そろっていないでしょうから当然ですね。

ただ、短時間見せる分には問題はないものの、だらだらと長時間使わせるのは問題があるそうです。

0歳~6歳までは目のピント調節機能や、遠くや近くのモノを両目でバランスよく見る能力を育てる時期であるため、同じ距離で近くにあるものを長時間見つめ続けるという行為はやはり良くないとのことです。

具体的には

  • スマホは30cm以上話して見るようにする
  • テレビは30分、スマホは15分以上続けて見ないことにする

ことが理想的なんだそうです。

ですから、スマートフォンを子供に渡しっぱなしにせず、どれくらいの時間子供がスマートフォンを使っているのか親が常に管理することが大切になります。

うーん、15分って短いけれど、「これだけならば視力に影響が出ることは考えづらい」という範囲なんでしょうね。

確かに、スマホやテレビがなければ、小さな子供が15分間も同じものを見つめ続ける作業というのは通常考えづらいですから、動物としては不自然な行為なのかもしれません。

それに考えようによっては15分もあれば食器を洗ってしまったり簡単に部屋を片付けたりとちょっとした家事もできる時間ですから、ママにとっては大きな助けになりますよね。

未就学児のインターネット利用が脳や発達に与える影響

では、未就学児のインターネット利用により、脳や発達に影響はないのでしょうか

お茶の水女子大学副学長で小児科医の榊原洋一さんによると、こちらも視力と同様、スマホの影響に関する研究結果や科学的根拠はまだないのだそうです。

テレビでさえも子供に対する影響が長年研究されているものの未だ研究途中で、明確な影響というものは解明されていないのだとか。

昔は「テレビを長時間見ている子供は言葉の数が少ない」と言う研究結果があったそうですが、後にテレビが悪いのではなく、家族との会話が足りなかったがために引き起こされた現象であることがわかったのだそうです。

要は何か脳や発達に悪影響があるとすれば視聴時間が増えることによって生身の人間とのかかわりが薄まることが良くないのだということですね。

榊原さんは、

「データに基づいた推奨されるスマホの使用時間などは今の段階ではありません。
常識的な使い方をしていれば心配する必要はないと考えています。
スマホ依存を心配する方もいますが、おうちの方が子どもの生活習慣を常識的な範囲内でコントロールできているかにかかっています。
子どもには、スマホばかりやテレビばかり、読書ばかりといった”一つのことばかり”にならずいろいろな体験をさせてあげてください」

と言っています。

私もかつてはテレビやスマホなどの電子機器を子供に使わせるなんて良くないに決まっていると批判的な考え方をしていました。

しかし「スマホ育児」は悪い意味で使われることが多いですが子育てに追いつめられることの多いママたちにとっては救世主的な役割を担ってくれることもあります。

子どもたちと一緒に上手に付き合っていきたいですね。

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