昨日の続きです。
やっと主人と仲良しになったころ、大学を卒業しました。
二人とも就職したばかりでお金がなかったこともあり、一緒に住み始めました。
あっという間に5年が経ちました。
20代も後半に差し掛かった私は、当然主人が「結婚」を考えていると思っていました。
でも、主人は結婚は絶対しないと言いました。
私と結婚をしたくないのではなく、「結婚は誰ともしたくない」とはっきり言われました。
でも、このことは付き合い始めからずっと言われていたんです。
「俺は結婚は誰ともしないから、結婚したいならほかに誰か探してね」
と。
結婚もしたかったし、子供も欲しかった私は仕方なくお別れをして、実家に帰りました。
地元で就職もして、いい人がいたら今度こそ結婚だ―って本当に思ってたんです。
でも、仕事も地元での生活も「何か違う」という感じで、結局1年ほどで私はまた東京へ。
28歳にして東京の会社に転職し、半年ほど経った頃、私はノロウイルスに感染。
3日ほど家で一人苦しみ、何とか体調が落ち着いてきたころ…なんと主人から電話が。
健康な時だったら、相手にしていたかわかりません。
でも、弱っていたので訳を話すとすぐに来てくれました。
久しぶりに会うと…やっぱり好きだなあって思ったんですよね。
居心地がいいというか、波長が一緒というか。
数日後、
「よりを戻さない?」
と主人が言うので
「結婚するならいいよ」
と言いました。
そうしたら
「わかった。じゃあ結婚する」
と。
私は主人からプロポーズされていないと思っているのですが、主人にとってはこの時がプロポーズのつもりなんだそうです(笑)。
そんな感じで結婚に至ったのですが、肝心の主人の「結婚したくない」はどういうことだったのかというと、主人のご両親は主人が子供の頃から非常に不仲で、常に一人っ子の主人の前で言い争いをしていたのだそうです。
物心ついたころから大学生になって家を出るまでずーっとそれを聞かされ続けた結果、主人は
「結婚なんか何もいいことない。
絶対にするもんか」
と、固く心に誓うようになったんだそうです。
「じゃあ、何で今になって私と結婚しようと思ったの?」
と聞いたら、
「親よりお前が大切だと思ったから」
と言いました。
主人は話が上手でいつも私を笑わせてくれます。
私は主人といると本当に楽しいし、こんなに居心地のいい人はほかにいないなあ、って思います。
そんな人に大切だと言ってもらえて本当に幸せだと思いました。
色々あったけど、もうどうでもいいや!
とその時は思いました。
まあ、その後もいろいろあって、結局籍を入れたのは30代になってから。
未だに
「どうせあなたと結婚するならもっと若いうちに結婚したかった!」
と喧嘩になることがありますが、まあ仲良くやってます。
最初あまりにもうまくいかなかったのですぐお別れするのかと思ったらもう20年近くも一緒に過ごしています。
そんなわけで、特に結婚した理由はこれといったものがないんですよね。
私にとってはいつでも主人と一緒にいることがごく自然だったということです。
1995年公開、イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー主演の
「ビフォア・サンライズ」(邦題「恋人までの距離(ディスタンス)」)
という映画があります。
公開当時私は大学生で、大好きな映画でした。
9年後の2004年に続編の『ビフォア・サンセット』が公開されたのですが、主人公の2人の9年後が描かれています。
そしてさらに9年後の2013年には三作目にあたる『ビフォア・ミッドナイト』が、さらに主人公たちの9年後の映画。
キャストも監督も全員同じ、18年かけて撮られている映画です。
どれも本当に素敵な映画で登場するセリフも素晴らしいんです。
共感することが多くて…。
中でも『ビフォア・サンセット』の中のこのセリフは「本当にその通り!」って思います。
セリーヌ:若い頃、出会いは沢山あると思ってる、本当は“稀”なのに……。
ジェシー:そして、その機会も知らずに潰していってしまう。
セリーヌ:世の中思い通りにいかない方が当たり前なのにね。
(セリーヌ→ジュリー・デルピー/ジェシー→イーサン・ホーク)
主人公たちの年齢が少し近いこともあって、この映画を見ると、勝手に自分たちを重ねてみてしまいます。
本当に素敵な映画なので、まだ見ていない方はぜひ見てみてくださいね!
(1作目から順番に見ていくことをおススメします!)
この記事へのコメントはありません。