「保育園に入りたい」…私も落ちました。<後編>

子供

そもそも、なぜこんなに保育園に入れないのか?

昨日、認定保育園に入れませんでした通知を受取ってしまった高木です。

私は家で働いているので優先順位はすごく低いんだろうな…と思うと引き続き頑張るのが憂鬱になります。

家で働いているから家で子供はみれるだろう!

と思われるかもしれませんが、元気いっぱいの1歳児の相手をしていたら1日に1、2時間しか働く時間は取れません。

しかも私の好きな時間に働くことはできず、子供の様子を見ながら、家事もこなしつつちょこちょこ隙間時間に働くわけですからまともに集中もできませんし、効率も悪く、だんだんイライラしてきて精神的にやられます。

子供に八つ当たりしてしまいそうになるので結局仕事の手を止めて続きは子供が寝て家事が全部終わった夜中に。

私は寝ないとダメなタイプなので無理はしません。
(後日絶対に影響が出るので)

そうするとやっぱり、1日に1、2時間が限度というわけです。

フェイスブックなどで知り合いの男性や独身女性が仕事に全力を傾けている姿を見ると、ものすごくうらやましくなります。

そもそも、なぜこんなに保育園に入れないのか?

私は3年ほど前まで、マイナビという会社で新卒採用のホームページの編集をしていました。

その時に保育園、幼稚園の採用向けコンテンツも担当したことがあり、色々調べたり、話を聞きに行ったりしていました。

そんな中で待機児童がここまで増えた主な背景は以下が原因となっていると思います。

1.保育士不足

現在、決定的に保育士が不足しています。

理由は簡単です。

お給料が低すぎるからです。

保育士のお給料がどれくらい低いのかというと、平均月収は20万円ほど。

全産業平均より10万円ほど安いということになります。

では、なぜ低いのか。

教育費にかける政府の予算が驚くほど少ないからです。

文部科学省が発表しているデータ『教育指標の国際比較』によれば、2015年日本の一般政府総支出に占める公財政教育支出の比率は、OECD加盟国31カ国中、30位。

イタリアと並び最下位の記録です。

では、なぜ政府は予算を取らないのか。

ここからはちょっと長くなりますが、「そもそも」の話から始めますね。

前回触れましたが、子どもを育てながら働く女性に対しては、「女性の活躍」などよりも「男性の活躍」が必要不可欠なのは自明の理なのに、そこがすっぽり抜け落ちていることに関連します。

なぜか男性の育児、家事への「進出」が「活躍」とは言われません。

むしろ恥ずかしいことのように言われていたりします。

それに子供が保育園に入れずに困るのは、父親も母親も同じであるはず。

なのに声を上げているのは女性だけ。

なぜでしょう?

根底にあるのは、「だって、君は女だろ?」「母親だろ?」という声。

→つまり、「キミがどうにかすべき問題だろう?」

ということです。

同時に女性自身も自分がどうにかしなければ、と思っているということでしょう。

”子育て(保育)は母親がするもの”という漠然とした前提。

つまり保育士の低給与問題にしても、
「女が女として当然の仕事をやるのに高い金を取るのか?」
という漠然とした価値観です。

「子を守り育てることを金に換算するのか?」

と言い換えることもできます。

介護職に関しても同様ですが、昔から「女性が家庭内でしてきた仕事」に関しては、その価値、重要度は無視され賃金は低く抑えられてきたのです。

世界経済フォーラム(WEF)による男女平等の度合いを表す「ジェンダー・ギャップ指数」2016年版によると、日本の順位は144か国中111位でした。

G7(先進国7ヶ国)ではもちろん最下位、現在の発展途上国の中で、21世紀に大きな経済成長が見込まれるとされるBRICs(ブリックス)のブラジル、ロシア、インド、中国よりも下位という結果です。

日本の基盤そのものが男尊女卑を前提に作られてしまっているのに、表ばかり「女性の活躍」などと飾り立てるからおかしなことになっているということですね。

2.自治体側の開園抑制

あまり知られていませんが、自治体が開園を抑制しているという現実があります。

たとえば私が
「よし!ケーキ屋さんを開くぞ!」
と思えば自分で場所を選んで開業することができます。

しかし、
「よし!こんなに困っているママたちがいるんだ。
保育園を開くぞ!」
と思っても、自治体側に阻止される事例が多いのです。

どういうことかというと、保育園を増やす際に、自治体が
「この地域には3園開く」
と決めたとします。

そうすると、法的に問題がなくても自治体側はそれ以上園を増やすことを良しとしません。

なぜかというと、待機児童の問題はもはや常態化しているため、自治体の担当者は自分が担当している間に待機児童問題を解決できなくても自分の査定には響きません。

逆に小さな事業者に保育園を開園させて、万が一そこで何か問題があった時には間違いなく自分の責任となるため、担当者にとってはリスクのほうがはるかに高いのです。

3.物件がない

当然ですが、保育園を開こうとすると、個人のアパート選びとは違ってたくさんの条件が付いて回ります。

二方向避難路の確保はできているか、専有面積や耐震の基準を満たしているか…。

それだけでも、特に都市部ではハードルが高いですよね。

それに加えて、近隣住民からの反対により開園が阻止される事例も起きています。

理由は
「子供たちの声がうるさく、土地の価格が下がるから」
ということです。

いかがですか?

待機児童問題はとても根深く、さまざまな問題が絡み合っているものなんですね。

「おかしい!」
「どうにかしろ!」

と声を上げるのは簡単ですが、何が問題でこういう結果になっているのかを知らなければ対策の取りようがありません。

このままでは日本の少子化はますます進み、もはや「先進国」とは言えない状況にまで落ちて行ってしまいます。

子供たちの未来のために、一緒に頑張っていきましょう!

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