先日、オーストラリア出身の俳優・映画プロデューサー、ヒュー・ジャックマンが再び皮膚がんの治療を受けていたとツイッターで明かしました。
新たな基底細胞がんが見つかったよ。定期的な検診と素晴らしい医師団に感謝するよ。
すべてはうまくいっているよ。
この絆創膏を着けていると見た目は悪いけどね!みんな、日焼け止めクリームを塗るようにしてね
2013年に皮膚の基底細胞がんと診断されて以降、過去数回にわたって鼻の皮膚の手術を受けているヒューは現在3か月毎に定期健診を必要とされているのだそう。
皮膚がんの原因としては様々な要因が考えられていますが、ヒューが日焼け止めクリームの重要性を訴えているように、最も多いのは「紫外線」の影響です。
子どもは紫外線の影響を受けやすい
私が子供の頃は、「日焼けはいいこと」と思っていました。
多分両親もそう思っていたと思います。
夏になると、日に焼ければ焼けるほど健康的な気がして、無防備に日焼けをしていたものです。
さらに私は中学生の時テニス部だったので、真夏でも日焼け止めなど塗らずに年中真っ黒に日焼けしていました。
お陰で子どもを2人産んだ現在ではシミだらけの顔に…(涙)
妊娠中にドッと増えた気がします。
本当に、当時なぜ誰も「日焼けしちゃダメ」と言ってくれなかったのか、と思います。
当時もさることながら、この20年間で紫外線の量は緩やかに増えており、特に有害な種類の紫外線が多くなっているという指摘もあります。
大人の美肌対策では紫外線の悪影響は周知の事実ですが、皮膚が未熟で薄い子どもは、とりわけ影響を受けやすいとされています。
紫外線の積み重ねが、将来大人になってから皮膚がんを引き起こしたり、目を痛めたりすることが分かってきました。
これからは子どもの日焼け対策は必須事項でしょう。
子どもの日焼けを防ごう
日本臨床皮膚科医会の「学校生活における紫外線対策に関する具体的指針」では、以下の具体的方法を推奨しています。
1.屋外活動
- 時間を工夫する
紫外線は、1日のうちでは早朝や夕方は非常に弱く、10時から14時が強くなります。なるべく紫外線の弱い時間に屋外活動を行いましょう。
1 年の中では 4 月から 9 月が強く、皮膚は春先より夏から秋にかけて紫外線に対する抵抗力が強くなります。 - 場所を工夫する
日陰は日向の約 50%に紫外線が減るので、テントやパラソル、よしず等を積極的に利用しましょう。
曇りでも晴天の 80%以上の紫外線が出ているので対策は必要です。 - 帽子、服で覆う
帽子のつばが 7 センチあれば約 60%の紫外線をカットできるので、なるべく被るようにしましょう。
七分袖や襟付きのように体を覆う部分の多い服のほうが紫外線から肌を守ることができます。 - サンスクリーン剤を上手に使う
サンスクリーン剤の強さを示す SPF と紫外線防御能は直線的には比例せず、むやみに強いものを使わずとも SPF 15 以上であれば学校生活における紫外線対策としては十分です。
ただし、たっぷりと均一に塗らないと期待通りの効果は得られません。
2、3 時間ごとに重ね塗りするとより効果的です。
2.プール授業や屋外プール
最も肌を露出し、紫外線の影響を受け易いので、紫外線対策は重要です。
- 時間を工夫する
紫外線の強い時間をなるべく避けましょう。 - 場所を工夫する
室内プールの利用、プールの上に天幕を張るなどして泳ぐ時の紫外線を防ぐのが理想ですが、プールサイドにテントを用意すれば、泳がない時の紫外線から肌を守ることができます。 - 服で覆う
プール外での体操着の着用や、泳ぐ時にラッシュガードを着用するのも紫外線防御に役立ちます。 - サンスクリーン剤を上手に使う
プールの水質汚濁が懸念されていますが、耐水性サンスクリーン剤を使用しても汚濁されないことは複数の実証実験で明らかになっています。
必要な時には使用しましょう。 - 子どもが使うのに適したサンスクリーン剤
① 「SPF 15 以上」、「PA ++ ~ +++」を目安
② 「無香料」and「無着色」の表示があるものに制限
③ プールでは「耐水性」or「ウォータープルーフ」表示のもの
引用元:学校生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科医会の統一見解
皮膚がんをSNSで公表した女性
皮膚ガンの女性が、セルフィーをFacebookやTwitterなどのSNSに投稿しています。
アメリカのTawny Willoughbyさんです。
彼女は日焼けが大好きで、自宅には日焼け専用ベッドを置き、暇さえあればそこに横になって日焼けをしていたそうです。
ところが21歳のある日、彼女は皮膚がんと宣告されます。
以来、治療を受けては再発を繰り返しているそうです。
「少しでも同じ過ちを犯す女性を減らしたい」と、意を決して皮膚がん治療中の自分の顔写真をFacebookやツイッターに投稿しています。
ママでもある彼女のメッセージです。
「日焼した肌のために、子供の成長を見守れなくなるようなことがあってはなりません。それがいま私が一番恐れていることです」
皮膚がんは受けた紫外線が蓄積されていくことが大きな原因となります。
私たち自身も当然ですが、大人が気にかけてあげないと守ってあげられない子供の肌も一緒に守っていきましょう。
この記事へのコメントはありません。