今年に入ってから、日本老年学会などが現在は65歳以上と定義されている「高齢者」を75歳以上に見直すよう求める提言を発表しました。
現在は65歳以上が「高齢者」とされていますが、それを75歳以上とし、65歳~74歳は「准高齢者」とするということです。
10~20年前と比較して、加齢に伴う身体機能の変化の出現が5~10年遅れていることが研究から明らかになったということなのですが…。
確かに、私が子供の頃の60代と今の60代って全然違うなあとは感じます。
とにかく皆さん、見た目年齢はとっても若いですよね。
私の父と母も60代ですが若いし、もちろん言動もしっかりしていて、まだまだ働けるよなあって思います。
内閣府が60歳以上の男女を対象にした調査でも、自分が高齢者であると感じる人は、
- 65歳~69歳では24.4%
- 70歳~74歳でも47.3%
しかいませんし、「65歳以上は高齢者である」と回答した人も29.1%しかいなかったそうです。
「高齢者」の定義が変わることの問題点
確かに今の60代、70代の方は自分がまだ「高齢者」とは思えないと思いますし、本人だけでなく周りの意識も同じだと思います。
人生を老いを感じず活き活きと過ごすことができますし、社会に活力も生まれる現象だとは思うのですが、問題点もあります。
それは「高齢者」年齢の引き上げが報道されると、社会保障が改悪される懸念が生じることです。
経済アナリストの森永卓郎氏はこう警鐘を鳴らしています。
「厚労省は、実は年金の支給開始年齢を70歳に引き上げようとしています。
5年ごとに年金財政の現況と見通しを公表する『財政検証』のうち、14年6月のレポートでは8つのケースが紹介されており、うち5つは65歳から69歳までの労働力率が66・7%に設定されていました。
これは10人に7人が70歳まで働かないと、現役世代の手取り収入の50%を保つことができない、との検証結果を意味しています。
2030年度以降も、厚労省は3年に1歳ずつ引き上げて70歳に近づけようとしており、このペースでいくと、2045年度には支給開始年齢が完全に70歳となります」
…恐ろしいですね。
金の支給開始年齢が70歳になっても定年は60歳のまま?
皆元気で年金受給年齢が引きあがるなら、定年の年齢も引き上げたらいいじゃん、と思いますが、単純にそうはならないようです…。
森永卓郎氏によると、
「支給年齢が70歳まで引き上げられても、世間は70歳定年制とはなりません。
今でも65歳定年制を導入しているのはごく一部の大企業や優良企業、公務員のみです。
現実には継続雇用の場合、60歳で定年を迎えてパートタイマーとして週3日とか、フルタイムでなく数時間とか、勤務を短縮する形でそれまでの給料の半分、あるいは3分の1程度を貰う。
そんなスタイルが大多数を占めることになるでしょう」
とのこと。
日本の企業全体が既に社員の生活を支え続ける底力を失っているということなのです。
昨今の日本の有名企業の陥落ぶりを見ていればなんとなく想像もつきますね。
年金ももらえない、働けない…ではどうする?
このまま手をこまねいていてはいけません。
時間は確実に過ぎていきますし、人間は確実に年を取ります。
「下流老人」という言葉がニュースを賑わせていますが、決して他人事ではありません。
- 働いている人であれば資格を取って自分の労働価値を高める
- 妻が仕事を辞めずに夫婦2人とも厚生年金という状況を作り出しておく
ということはとても効果的です。
また副業をして収入源を多数確保する、投資の勉強をする、という攻めの姿勢もこれからは必要となってくるでしょう。
私はインターネットビジネスで収入を得ていますが、インターネットビジネスは副業としても最適なビジネスだと思います。
私も今頑張っている途中ですが、収入の柱をいくつも作ることが可能です。
インターネットビジネスがある程度軌道に乗ったら投資も視野に入れていこうと思っています。
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