小1男児が熱中症で死亡…20180718の空

子供

小1男児が熱中症で亡くなる

2018/07/17午前、愛知県豊田市の小学1年生の男の子が熱中症で亡くなるという大変痛ましい事故が起こりました。

複数の記事に掲載されていた情報をまとめるとこのような流れで事故は起きたようです。

事故の流れ

■午前10時ごろ、1年生4クラスの112人が校外学習の一環で約1キロ離れた和合公園へ歩いて出発

■校外学習は虫捕りを目的に毎年夏に実施

■出発前、学校が測定した校内の敷地の気温は32度

■最高気温35度以上が予想される「高温注意情報」が気象台から出されていたことを学校は把握していた

■男の子に持病はなく、出発前の健康確認では異常を訴えていなかった

■公園に向かっている途中から「疲れた」と話し、ほかの児童からも遅れ気味になっていて、教諭が手を引いて歩いた

■児童たちは水筒持参で、こまめに飲むよう指示していた

■11時半ごろに学校へ戻る

■11時50分ごろ、担任の女性教諭が男の子の唇の色の異変に気づき、涼しいところで休ませるも間もなく意識を失う

■学校が119番通報

■病院に運ばれるが心肺停止の状態で間もなく死亡が確認される

■重度の熱中症である熱射病と診断された

■教室にはエアコンはないが扇風機が設置されており、戻った際も動かしていた

中止するという判断はできなかった

この事故を受けて学校は会見を開き、校長先生は

「これまで校外学習では大きな問題は起きておらず、気温は高かったが中止するという判断はできなかった。

結果として判断が甘かったと痛感している」

と釈明しています。

校長先生も当然、事故が起きることなど望んでいなかったでしょう。

今まで大きな問題が起きたことがなく、学校で実施すべきカリキュラムは基本的に決められているのでしょうから中止するという判断を下すのは難しいということはわかります。

ここ数日、昼間外に出るだけで身の危険を感じるような異常な暑さです。

それでも難しい。

私が校長先生の立場でも「中止」と決定できたかわからないし、担任だったらなおさら、「大げさと思われるかしら」「職務放棄と思われるかもしれない」と思って内からの危険信号を見て見ぬふりをしてしまうかもしれません。

今回の事故を受けて、全国的に校外学習を中止にする小中学校が増えているそうです。

人間はいつも、取り返しのつかない事態になってからでないと行動を変えることができない生き物なんだと(私も含め)改めて思います。

大人も子供も、いつでもどこにいても誰の責任でもなく不慮の事故によって命を落とす可能性は常にあり、それは学校でも一緒だと思います。

しかし、それでもやはりこの事故は、大人たちの責任が重大だと思います。

私がこのニュースを見て気になったのは、引率の先生の数は適切だったのか?

先生方は熱中症に関する知識をどれくらい持っていたのか?

どれだけ適切に処置したのか?

ということです。

熱中症の知識は常識として持つべき時代

今や熱中症というキーワードは夏になると必ずメディアを騒がすものとなりました。

熱中症とは皆さんもご存知の通り、気温が高いことなどの原因により体温の調節機能がうまく働かず、体内に熱がこもり、体温が異常に上昇する状態のことです。

重症化してしまうと今回のような悲しい事故につながります。

でも正しい知識があって適切な行動や応急処置ができれば、今回も命を落とすところまでは行かなかったのではないかと思うのです。

小さな子供を持つお父さんお母さんは大体知っている知識だと思いますが、改めて復習しましょう。

> 熱中症とは

> 熱中症になってしまったら

> 伝えよう!熱中症予防

> 熱中症予防声かけプロジェクト。ひと涼みして熱中症を予防しよう。 TOPへ

親子で外出している時ならば普通は子供の異変に親はすぐ気づきますし念には念を入れた行動を取るでしょう。

問題は集団行動になり、見守る大人が少ない時です。

ある程度大きくなった子どもなら、自分の身を守るためにああしなさい、こうしなさいと言えます。

でも、今回のような小学1年生の事例では、それも難しい。

大人が管理するしかない年齢です。

この男の子は、きちんと適切な対応を取ってもらっていたのでしょうか。

最悪の事態に至っている時点で、とてもそうとは思えません。

きっと気分が悪くても、自分の体に何が起きているのか想像することもできず、限界まで頑張っていたのだろうと思うと涙が出ます。

近年の夏はおかしい

私が子供の頃…もう30年くらい前になってしまいますが、その頃は真夏でも早朝は涼しくて、半袖シャツ一枚では寒くて両腕をさすりながらラジオ体操に出かけていたことを覚えています。

帽子をかぶる習慣もなかったし、中学生の頃はテニス部で、夏休み中はずっと外でテニス。

水を飲んではいけないと言われていたので毎日炎天下で一滴の水もとらずに数時間運動していました。

練習が終わった後に飲むのは水道水。

それでも熱中症になった友達は一人もいませんでした。

当時、気温が30度を超えると「真夏日」とテレビで大騒ぎしていて、30度超えというのが暑い夏の目安の一つでした。

家にはクーラーがありましたが、祖母がクーラー嫌いで、私が大人になるまで一度も付けたことがありませんでしたが平気でした。

その頃、夏の空というと毎年こんな感じでした。

青い空と入道雲

抜ける青空に入道雲。

でも、今年の夏空は毎日毎日こんな感じのくすんだ空です。(2018/07/18撮影)

小1男児が熱中症で死亡…20180718の空

今や30度超えは当たり前。

今日はとうとう岐阜県で40度を超えたそうです。

そしてこのくすんだ空。

年々酷くなる水害。

一時的なものであればいいのですが、少し怖いと感じます。

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