昨日、また痛ましい事故が起きてしまいました。
大阪市住之江区の市営住宅の敷地内で、小学1年の男の子が遊具にランドセルと首が引っかかり宙づりの状態で見つかりました。
男の子は意識不明の重体です。
どうやら、ランドセルを背負ったまま遊具に登って遊んでいたそうなのです。
ランドセルを背負ったままということは家にも帰ってなかったのでしょう。
公園に行った時点ではお友達が一緒だったそうなのですが、発見が遅れたということは、お友達と別れた後だったのでしょうか。
私の息子も現在小学一年生。
本当に他人事とは思えずニュースを見ながら涙が出てきました。
親御さんは、自分の子供が寄り道をしたり危ないことをしていたら都度注意していたと思います。
それでも、どうしても楽しいことが優先してしまって危ないことをしてしまうのがこれくらいの時期。
どうかどうか、何事もなく目覚めてほしいと思います。
公園の遊具による事故は時々報道されますが、どれくらい起きているのでしょう。
けがの原因TOPは「転落」、けがの部位TOPは「頭」
消費者庁が平成28年に発表した遊具による子供の事故概要によると、平成21年9月から平成27年12月末日までの間に遊具による子供の事故の情報が 1,518 件寄せられています。
事故発生が多い月は5月、次いで10月
事故の発生を月別に見ていくと、春→秋の順に多くなっています。
暑くも寒くもない季節になると外遊びをする子供が多くなるからでしょうか。
つまりはこれからどんどん子供の遊具による事故が増える季節になっていくということなので注意が必要です。
70%以上は軽症、危害部位は6割が「頭」
1,518 件のうち7割以上の 1,063 件が「軽症」ですが、入院を要する又は治療期間が3週間以上となる事故(中等症、重症、死亡)も397件と3割近くを占めています。
また、「中等症」以上の事故で多いのは、「腕部」(206件)次いで「頭部」(95件)ですが、事故全体でみると、「頭部」が872件と6割近くを占めています。
私も子育てをして感覚的にわかりますが、子供は頭が重いのですぐ頭を打ちますよね。
8歳くらいまでは全年齢でほぼ均等にけがをしている
年齢が特定できている 1,364 件中、6歳以下の幼児の事故が966件と約7割。
8歳くらいまでは全年齢で均等にけがをする児童が多いですね。
9歳頃から体も大きくなり動きもスムーズになりけがをすることが減るのでしょう。
けがをするきっかけとしては「転落」が60%を占めており、小さいうちは親が注意してみていることで防げる事故が多いと指摘されています。
次いで多いのは「ぶつかる」「転倒」。
この3種類だけで原因の大半を占めています。
けがが多い遊具は
1,369 件中、「滑り台」が440件と最も多く、次いで「ブランコ」、「鉄棒」、「ジャングルジム」など、様々な遊具で事故が起きています。
滑り台が一番多いというのは個人的には意外でした。
「どこにでもある遊具」ということで数の多さから事故の多さにもつながっているのかもしれません。
また発生場所においては、場所が特定されている 1,070 件中「公園・広場」が661件と最も多く、「幼稚園・保育園」147件、「学校」127件、「レジャー施設」93件 、「店舗」29件などでも事故が起きています。
遊具で遊ぶ際の注意点7つ
消費者庁は、子供が遊具で遊ぶ際の注意点として以下を呼び掛けています。
1.施設や遊具の対象年齢を守りましょう
施設や遊具には対象年齢があるものがあります。小さな子供を年齢に見合わない高さの遊具で遊ばせて転落し、大きなけがを負った事例がありました。
施設や遊具の対象年齢の表示を確認し、年齢に合った遊具で遊ばせましょう。
2.6歳以下の幼児には保護者が付き添いましょう
消費者庁に寄せられた事故情報では、6歳以下の事故が7割を超えています。
保護者が一緒にいても、目を離した隙の事故も起きています。
特に、転落による事故が多く発生しているため、高さがある遊具を使う場合は、目を離さないように気を付けましょう。
3.子供の服装や持ち物に注意しましょう
消費者庁に寄せられた事故情報では、遊具に服の一部や持ち物が引っ掛かったり、絡まったりして、死亡に至った事故が2件ありました。
頭や首の周り、背中、裾にひもやフードの付いた子供服や、肩に掛けるかばんやリュックサックのベルト等は、遊具に引っ掛かかって思わぬ事故に繋がる可能性があります。
特に、首は身体の中でも弱い部位で、首を締め付ける事故は命に関わるため要注意です。
子供を遊ばせる際は、衣服や持ち物に危険なひもやベルトなどが付いていないか、あらかじめ確認しておきましょう
4.遊具ごとの使い方を守らせましょう
滑り台で反対側から登る、柵を乗り越えるなど、本来の使い方でない遊び方をして、大きなけがを負った事例もありました。
子供にとって本来の遊び方と違う使い方で遊ぶことも楽しいことですが、大きな事故につながることもあるため、正しい使い方を教えることは大切です。
5.遊具を使う順番待ちでは、ふざけて周りの人を押したり突き飛ばしたりしないようにさせましょう
滑り台に登る階段やはしご、順番待ちをしている滑り台頂上部などや、ブランコの柵などの遊具の周辺の部分でも事故が起きています。
大きくなると、子供たちだけで遊ぶ機会が増えますが、不用意に飛び降りたり、ふざけたりしないように、日頃から言い聞かせましょう。
6.天候にも気を付けましょう
屋外に設置してある遊具では、夏場は表面の温度が80度近くになるものや、雨に濡れて滑りやすくなるものもあります。
公園やアスレチック場などの屋外の遊具で遊ばせるときには、天候にも注意するようにしましょう。
7.遊具の不具合や破損を見付けたら、利用を控え、管理者に連絡しましょう
消費者庁に寄せられた事故情報には、遊具の破損が原因と思われる事例もあります。
遊具の部品の一部が緩んでいる、腐食が見られるなどの不具合や壊れている箇所を見掛けたら、利用を控え、管理者に連絡しましょう。
利用者から連絡があることで、管理者がより迅速に修理等に対応することができ、より安心な環境作りに繋がります。
管理者が分からない場合は、近くの消費生活センターに連絡しましょう。
(消費者ホットライン:電話番号188番)
遊具で遊ぶ際避けるべき服装、持ち物
昨日起きた事故は、男児がランドセルを背負ったまま遊具で遊んだことが大きな原因ではないかと言われています。
そこで普段どんな服装、持ち物に気を付けるべきかまとめてみました。
1.フード、ヒモ付きの服
私の息子が通っていた保育園、幼稚園ではフード付きの服はNGでした。
それだけ事故が起こりやすい服装であるということです。
事例としてはフードについていたプラスチックの留め金が遊具の隙間にひっかかり窒息するという事故が起きています。
2.ゆったりしたデザインの服、サイズの合っていないぶかぶかの服
身体に沿わないゆったりした服装もフードやひも付きの服と同様に危険です。
事例としては滑り台の手すりのつっぱり部分にポンチョが引っ掛かり、首が締め付けられる状態に。
救急搬送されたが後日死亡という事故が起きています。
3.スカート
女児のスカートも、遊具で遊ぶ際には事故の原因となります。
事例としては、ジャングルジムから下に降りる際、スカートが広がって下が見えず、足を踏み外して落下するという事故が起きています。
4.マフラー
遊具で遊ぶ際マフラーは非常に危険です。
遊具にひっかかる、視界をふさぐなどの危険性のほかにも、遊園地のゴーカートにマフラーを付けて乗ったところマフラーがタイヤに巻き込まれ、そのまま首が締まって窒息死をしたという事故が子供だけではなく大人でも起こっています。
5.サンダル、サイズの合っていないぶかぶかの靴
サンダルは遊具の隙間に巻き込まれやすく、また肌の露出部分が多いため遊具で遊ぶときは非常に危険です。
サイズの合っていない靴は簡単に脱げやすく、また遊具の隙間に挟まりやすくなります。
きちんとサイズの合った靴を靴下の上から履くよう習慣づけましょう。
6.ランドセル
大きく重いランドセルを背負ったまま遊ぶことは非常に危険です。
昨日起きた事故も男児が遊具のパイプ上にいた際、何らかの原因で格子の間から転落。
ランドセルと首がパイプに引っかかり、呼吸ができなくなった可能性があると言われています。
7.ポシェット、水筒、防犯用笛
ポシェット、水筒、防犯用笛にもランドセル同様気を付けましょう。
防犯用の笛は、必ず引っ張られたら簡単にひもが外れるようになっているものを付けさせましょう。
夏場は水筒を持っていくことが増えると思いますが、必ず外してから遊具で遊ぶように注意を促しましょう。
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