多くの子供が小学生に上がる頃から本格的にインターネットを使い始めます。
我が家の長男も今年は小学2年生になります。
既にパソコンやテレビ、携帯ゲーム機のインターネット機能は使いこなしているし、ゲームやYouTubeで好きな動画を見たりもしています。
国としても、各年代の子どもたちにに向けて適切なインターネットに関する教育を施すよう、注意喚起を呼び掛けています。
経済産業省が提唱する、小学生の子どもがいる家庭で知っておきたい4つのインターネットの知識についてまとめました。
1.小学生が一番使うネット機器は携帯ゲーム機
内閣府によると、小学生の身近にあるネット接続機器TOP3は以下です。
- 携帯ゲーム機 … 55.7%
- 据置型ゲーム機 … 31.5%
- 機能限定携帯電話や子供向け携帯電話 … 21.9%
そして携帯ゲーム機を使う小学生の中でインターネットを利用している子どもは44.7%になります。
携帯ゲーム機にネット接続機能があるということを保護者は軽く考えてしまいがちですが、子どもは使える機能は使うものです。
保護者の知らないところで子どもがネット検索や動画を利用し思わぬトラブルが生じないよう、管理と指導が必要です。
まずはフィルタリングを、Webとアプリいずれも有効にしましょう。
警察庁によれば、ネットで知り合った人物によって被害にあった子供の94.8%がフィルタリング未設定でした。
トラブル事例集
事例その1.うっかりアクセスによる被害
スマートフォンやタブレットは軽く触れるだけで操作することが可能です。
うっかりタッチしたところに悪意を持った仕掛けがあることがあります。
その結果、メールアドレスが流出して迷惑メールが急増したり、架空請求が行われたりということも。
危険なサイトはブラックリストに登録されていることが多いので、「これはブラックリストに登録されている危険なサイトです」と、アクセスを止めてくれるフィルタリングはとても便利で心強い存在です。
事例その2.軽い気持ちでフィルタリングを外してしまったために…
保護者が設定してくれたゲーム機のフィルタリングを自分で外したり、保護者に頼み込んで外してしまったために、ゲーム機のソフトウェアを利用して連絡を取り合った末、児童買春の被害にあってしまったケースもあります。
保護者自身が外してしまうことは言語道断ですが、子どもが自分で外してしまうことがないように設定変更や解除のためのパスワードは慎重に管理することが大切です。
事例その3.私的な写真や動画を安易に公開してしまったために…
たとえ信頼できる相手でも私的な写真や動画をインターネットに公開してはいけません。
特に性的な画像は、撮影も所持も禁止です。
知り合いとのトラブルから他人に見せたくない画像をばらまかれ、結果拡散して完全に削除することが不可能となり、取り返しのつかないことになる事態が後を絶ちません。
事例その4.IDとパスワードは絶対教えてはいけない
ゲームやSNSなどのIDやパスワードを他人に利用されて被害にあう人が増えています。
IDやパスワードは大切なもので、しっかり管理すること。
親しい友達であっても絶対に教えてはいけないこと。
そして自分自身も、他人のIDでのログインは犯罪だと理解することが大切です。
事例その5.クレジットカードやパスワードの管理に要注意
ゲームアプリには、ランキングやレアアイテム、キャンペーン、ガチャのように、競争心や射幸心をあおる演出や仕組みを含むものがあります。
一つ一つの金額が低いため、気付いたら思った以上の課金額になっていることも。
国民生活センターによると、未成年のオンラインゲームに関する相談では、契約購入金額の平均はなんと、約23万円。
スマホ利用の低年齢化もあり、判断能力を伴わない9歳以下の相談が増加しています。
クレジットカードの管理責任は保護者にあります。カードを無断利用させないよう、常に気を配りましょう。
2.購入した機器は保護者による初期設定が必須
子どもにインターネット接続機能を備えた機器を与える場合、事前に保護者による適切な設定管理が必要です。
保護者管理機能でできる利用制限の例
携帯ゲーム機、音楽プレイヤー
- インターネットブラウザの利用制限
- 専用SNSサイトの利用制限
- 専用ショップでの購入制限
- 写真やテキストの送受信制限
- ほかのユーザとのインターネット通信制限
- ゲームソフト・アプリのレーティング(推奨年齢)の確認
など
スマートフォン
- アプリのレーティング(推奨年齢)
- 各サイト運営者が提供する成人向け情報の制限機能(セーフサーチや制限付きモードなど)
- 利用アプリの制限
- アプリのインストール制限
- フィルタリング
- チャイルドロック
- タイマー機能
など
3.「ネットいじめ」の始まりは小学生
つい、自分の子どもが「被害者」になることばかり意識してしまいがちですが、「加害者」になってしまうこともあります。
子どもが被害者にも加害者にもならないよう、ネットマナーを教えることが重要です。
小学生のネット上のやり取りにいは未熟さに伴う危険があります。
現実の社会で許されないことはネット上でも許されないことをしっかり教えましょう。
- 一度書いたメールやメッセージの内容は相手の気持ちになって読み返し、考えてから送ること
- すぐに反応がないときは相手の状況を想像し、安易にイライラしたりしないこと
- 大切なことは電話か、会って話すようにすること
など、大人が普段常識として行っていることを教えれば十分です。
そして困った時は自分で処理しようとせず、必ず保護者や先生、スクールカウンセラーなど信頼できる大人に頼ることを言い聞かせましょう。
4.子どもの50%がインターネットを毎日1時間以上使用
子どもがネット機器の使いすぎで生活リズムを崩すことがないよう、保護者の適切な指導が不可欠です。
無料通話アプリやSNS、ゲーム、動画など、楽しく魅力的なことがいろいろできるスマホですが、使い過ぎには要注意。
利用時間について家族で話し合い、決めたルールを守って使うことを習慣にしましょう。
保護者が一方的に決めて押し付けるのではなく、本人と話し合いながら納得の上で決めていくことがおススメです。
ルールが合わなくなったら、家族と一緒に見直しましょう。
また、食事中、歩行中などは使わない、ということは徹底して教えましょう。
勉強中どうしても気になるなら、保護者に預ける方法もあります。
また折に触れ、夢中になり過ぎていないか考えるよう働きかけることも大切です。
いつか子どもも親の手を離れて自分で自分を管理しなければいけない日が来ます。
普段から客観的に自分を見つめなおす癖を付けましょう。
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